いやいや期が終わらない2.3歳の子供に悩むお母さんへおすすめの本

おすすめの本

2,3歳ぐらいの子供さんだと、言葉の理解がある程度でき、お母さんとの言葉のやり取りができるようになってきて、可愛くも感じ、少しずつ子育てが楽になってきたと思う方も多いですよね。

その反面、子供自分の意思もしっかりしてきているので、今度はなかなか言うことを聞いてくれない、感情のコントロールが難しい、泣く、怒るが激しいなど…、『まだイヤイヤ期が続くの?』『うちの子って発達の問題はないの?』と心配になることがありますよね。

また、発達の遅れがあるなどと言われている子供さんをお持ちのお母さんだと、少しでも健やかな発達を促すために、何かできることはないだろうと考えることもあると思います。

 

今日は、私が発達相談などで多くの保育園、幼稚園、学校をまわられている言語聴覚士の方から紹介してもらった本、”気持ちのコントロールが苦手な子への切りかえことば26”をご紹介します。

 

 

 

 

 

 

私が持っている本は子供に表紙カバーを取られました(笑)

カバーは綺麗なピンク色ですよ。

 

 

 

 

 

 

この本の内容

子供自身が自分の感情をコントロールできるようになるための

大人の声掛けの仕方がや関わり方が分かる。

 

騒ぐ、叩く、キレるなど感情の不安定な子供さんが気持ちを切り替えることができるように

といった内容を漫画やイラストも入れながら分かりやすく書いてあります。

 

こんな方におすすめ

子育てが辛いと思っているお母さん

子供にどんなことばかけをしたら良いか分からないお母さん

幼稚園や保育園、こども園など子供に関わる仕事をする方

この本を買うまで

息子が3歳の頃、通園している園で言語相談がありました。息子が通園している園での言語相談は、子供をよくみている言語聴覚士の方が言葉や聞こえ、食べることなどの発達などについて相談にのってくれるというもの。

言語聴覚士とは病気や障害を持った人に対して、主に話す、聞く、食べることについて専門的に対応してくれる資格を持つ人です。

息子が通っている園では、いつも人気ですぐに相談枠が埋まってしまうので、大急ぎで申し込みをしました。

 

実際の相談までに出産後からの子供の発達のことや、療育へ通っているかの有無、相談したい悩みについて事前に用紙に書き、当日はその用紙を見ながら子供と親と言語聴覚士の先生、園の先生などと話をしていきます。

相談の段階で、息子はすでに療育に通っていたのですが、言葉の遅れがあること、聞き取りにくい発音があること、気持ちの切り替えに時間がかかることなどを相談しました。

その中で、私が理学療法士であることを話していたこともあり「お母さん(私)は仕事柄、本を読むことが多いと思うから良ければ読んでみて」とメモを頂きました。

そのメモには『気持ちのコントロールが苦手な子への切りかえ言葉26:湯汲英史著』とありました。

 

早速、言語聴覚士の先生がおススメしてくださった本をアマゾンで検索。新品もありましたが、中古も数点あったので、他の本と一緒に中古を購入。

湯汲英史先生は公益社団法人 発達協会の理事をされている言語聴覚士の方で発達障害児の療育を40年されている大ベテランの先生。

たくさんの書籍を書かれています。

 

他の本も気になりましたが、まずは言語相談で勧めてもらった本を購入。

レビューに”イラストや漫画で丁寧に場面が描いてあり分かりやすかった”、”気持ちがコントロールできない子の理由が分かった”とあったので、私の欲しい本だと思いすぐに購入しました。

 

 

 

 

 

 

この本で学べること

子供が自分の感情をコントロールできるようになるために『切りかえことば』を使って大人が関わっていくことが書かれています。

『切りかえことば』って何?

『切りかえことば』は、子どもの感情のコントロール力を育てることばのこと

気持ちの混乱を少なくし、安定した心を育てることで、コミュニケーションの力を高めます。

「あとで」「泣くのはおしまい」「仕方がないね」「順番」など、年齢や発達に応じて使えることばの数々を豊富なイラストや楽しいマンガで解説しています。

 

この『切りかえことば』を

①気持ちのコントロール力をつけることば
②視点を変えさせることば
③理解を高めることば

の3つにに分けて計26個の切りかえことばを漫画やイラストで紹介しています。

 

息子に『切りかえことば』を使ったことで起きた変化

当時の息子は3歳で、言葉の発達が遅く、「しっこ したい」、「ママ あっち 行こう」など2語文や3語文は多く出ていましたが、会話のキャッチボールをするようなやり取りは十分にできない状態でした。

そんな息子との生活で困っていたのが、「待っててね」ができないこと、大人の話を全て聞き終わる前に話そうとしてしまうこと、予定の急な変更などに気持ちが切りかえられず、暴れたり大泣きしてしまうことがありました。

お菓子食べたい!

お菓子食べたいんだね。

ちょっと、待っててね!

嫌だー!今、食べる!(怒)

ひどい時は床に寝転んで泣き叫ぶ…

少しぐらい待ってくれたら

助かるんだけどなぁ…

 

どこのご家庭でも同じようなことはあるかと思いますが、こんな子供に対して大人がどのように声掛けをすれば、子供が理解を示し、行動が変化してくれるのかを分かりやすく書かれています。

 

例えば「待っててね」ができない場合、『手はおひざ』というスタートを意識させることばを使います。

『手はおひざ』という言葉をかけることで、大人とのやり取りに意識を向けることができるのです。

スタートを意識するだけでなく、大人への意識が向くことで、大人のやっている行動に目を向けることができ、観察することができるのです。

観察ができると大人のやっていることを学ぶことができるようになります。

まだ言葉の理解力が弱い子供は見て理解することの方が得意な子もいるので、このように大人のやっていることを観察することが大切になります。(本書より一部引用)

 

また、『手はおひざ』と言われ、自分の手を膝に置き大人への意識を向ける。

これができるようになるということは、ルールが理解できる可能性があるということになります。

ルールは見えません。見えないけれども、それを了解し、守る努力をしなければなりません。見えないルールが、社会のなかには張りめぐらされています。ルールがあること、そしてそれを守らなければいけないこと、そういう約束事への理解の第一歩が「手はおひざ」でもあります。

気持ちのコントロールが苦手な子への切りかえことば26より引用

実際に、うちの息子にも「手はおひざ」を教えてみました。

最初はなかなかできないのですが、「手はおひざ」の時間を短く、

そして待つことができたら褒める!

この時、子供自身が『褒められた!』と分かるぐらい大げさに褒める、これを繰り返しました。

言葉の理解が不十分な子は、大人が「待てたね~」、「できたね~」とその前後の会話とトーンが変わらない感じで褒めたと思っても、その子自身には通じていないことが多いです。

なので我が家では、『褒められた!』が分かるように、ただ言葉で褒めるだけでなく、抱きついてギューっとしたり、ほっぺにチューしたりと大人も全身を使って感情を表現するようにしました。

また、最初に「手はおひざ」の言葉かけを始めるときは、子供自身が興味があってやりたいことなどの時に使ってみるのが効果も出やすい気がしました。

うちの子供はお手伝いが好きなので、一緒にお菓子を作る、料理を作る時が効果的でしたよ。

 

僕もお菓子作りたい!

じゃ、お母さんは○○くんと一緒に

お菓子が作れるように準備をするから、

手はおひざで待ってくれる?

はーい!

(手はおひざにして待つ)

お菓子作りの準備できたよ!

〇〇くんが手はおひざで待っててくれたから、

準備が早くできたんだよ。

しっかり待てる〇〇くん、格好良いね!

お母さん、とっても嬉しいなぁ。

(子供に抱きついてギューっとしながら)ほんとにありがとう!

さ、一緒に美味しいお菓子作ってみよう!

わーい!作るー!

楽しみだね!

ほんとだね!お母さんも楽しみ!

うちの息子の場合、「手はおひざ」の言葉かけをすることで少しずつですが、待つことができるようになり、大人の話を聞けるようになりました。

もちろん、その間に月齢もあがり発達が進んでいることもありますが、最近は「どうやってしたら良いの?」、「教えて」と言ってくるようになり成長を感じています。

もちろん、うまく伝わらない時もありますが、そんな時はある程度割り切って怒らないようにしています。

子育てには、まず母親の心の余裕が大切ですからね。

今は、下の子にも「手はおひざ」を教えている段階です。

少しずつ、待てる時間ができてきたので、できるだけ毎回しっかりと褒めてあげていますよ。

 

まとめ

気持ちのコントロールをすることは自己肯定感に繋がる

 

大人は、子どもが泣いたり怒ったりすると、しからずについなだめてしまいます。赤ちゃんの場合は「よしよし」でも仕方ないでしょう。しかし年齢が上になってくれば「泣かずにがんばって偉かったね」という姿を目標に対応したいものです。子どもにも相応のコントロール力を期待し、「お兄さん、お姉さん」になれるように促していきます。感情のコントロール力は、将来にわたってまわりと調和するためばかりでなく、自分への肯定的な評価を得るためにも必要な能力となります。

気持ちのコントロールが苦手な子への切りかえことば26より引用

『切りかえことば』を学んでいない子は、自分の気持ちに振り回されてしまいがちになり、日々の生活が辛くなってしまうかもしれません。

『切りかえことば』を学び、気持ちのコントロールができるようになることで、周りの人と楽しく過ごせるだけでなく、 子供自身も自分に自信を持ち、たくさんのことに挑戦できる力をつけることができるようになるかもしれません。

そして、 子供自身も生きやすくなり、親も子育てがより楽しく思えるようになるんだなと思います。

 

ぜひ、子育てが辛いと思っているお母さんや、子供にどんな声掛けをしたら良いんだろうと悩んでいる方に手に取って欲しいと思います。

 

 

 

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